工場実習の製造ラインって単純作業で得られることはあるの?
できれば学びにならない作業はしたくないし、、
ただつらいだけの作業だと大変そうだな。
この記事ではこのような疑問に答えていきます。
これから工場実習を控えている皆さんは、体力面の心配に加えて自分が成長できるのかも疑問に感じていませんか?
実際に工場実習前の私も、「いろいろ大変そうだし、これまでしてきた勉強と違ってどのように心の準備をすればいいんだろう」と感じていました。
そこでこの記事では、「工場実習で学んだ3つのこと」と「職種別の配属後へのつながり」について実体験をもとに紹介していきます。
最後まで記事を読むことで、工場実習で学べることの一例について事前に把握でき、配属後の業務への活かし方をイメージしながら実習に取り組めるようになります。
では解説していきます💡
工場実習で学ぶことはできるのか【受動⇒能動的になってみる】
工場実習で学ぶことはできます。
ここで「工場実習で学べるの?」と聞きたかったみなさんに質問です。
この考え方になってしまうのは無理もありませんし、私自身もそうでした。
学生と社会人の違いとして下記のようなことが言えます。
- 学生…学校に学費を払って勉強しているお客様
- 社会人…組織として出した成果に対して、お客様からの得た利益の分け前として給料をもらう
これまで当たり前だった教育をしてもらう環境は終了です。
しかし学びを増やすポイントは意識すると、働きながら学ぶことができます。
受け身的なマインド ⇒ 能動的なマインド
例えば、作業しにくいところがあったら言われたとおりやるだけではなく、
自分のやりやすいように提案してみるとかです。
そのように変えようとしてはじめて、やりにくい作業にも意味があって決まっているのかと気づいたりします。
工場実習で学んだこと【周囲との協業・発見力・内省】
工場実習で学んだことは次の3つです。
- 周囲との協業【協力し合って働く】
- 発見力が身につく
- 内省【自分の望む働き方について考える】
それぞれ詳しく見ていきます👇
周囲と働く経験
業務の流れと人の関わり
黙々と作業して、人との関わりってあんまりないイメージなんだけど、、?
私もそのような仕事が待っているのだと実習前は思っていました。
しかし実際は隣の工程を担当している人との助け合いがあり、全体を見渡して遅れがないようにフォローを入れてくれる人がいたりします。
なぜなら少しの作業の遅れでも、それが積み重なってライン全体が遅れてしまうからです。
渋滞が発生する一つの原因と同じ感じです。
高速道路の登り坂で前を走る車のブレーキランプに反応 ⇒ 減速が連鎖 ⇒渋滞が発生
メーカーは『発売時期に向けて商品を企画して、モノをつくって売る』流れの中で、たくさんの人が関わって成り立っています。
このような人との関わり合いを経て製品ができていく過程を工場実習の中で体験できます。
周囲への気遣い
先ほど周りの人との助け合いがあると書きましたが、相手のことを考えた言葉が周りの人との潤滑油になると感じました。
あなたが疲れている時にこのように声をかけられたケースを想像してみてください。
- 直接ありがとうを言われる
- 周りのありがとうを聞く
⇒周りで働く人の雰囲気が良い気分に
次も助け合おうという良いサイクルができる
このような人との関わり合いの中での気持ちの伝え方を通して、信頼の築き方を学びことができました。
発見力が身につく
メーカーの生命線ともいえる製品が製造される工程では、物事の変化を発見する力をつけることができます。
変化を発見する力って部品の取り付け方が違っているのを見極めるってこと?
もちろんそのような時にも変化を気づく力が上がっていきます。
さらに言えることは新入社員としての新鮮な視点を活用した発見力が高まるということです。
その理由は”社内で良いと思ったもの=お客様にとって良いもの”とは限らないからです。
もう少し具体的に言うと、こんな感じ。
他社にはない何でもできる電子レンジをつくった!
⇔お客様がいらないと感じて売れない
⇔余分な機能があるため、高価になってもっと売れない
新入社員だからといって、なんにもできないわけではないのです。
むしろ作る側を知らない一番ユーザーに近い貴重な人だからです。
だからこそ、製品のこの部分ってどういう利点があるの?必要なの?という新鮮な視点が活きてきます。
このように慣れると気づきにくくなる発見力を高めることができます。
実習でできれば、次の配属先でも新入社員ならではの視点で貢献できるはずです。
自分の望む働き方について考える
辛さを乗り越えた経験
工場実習で辛かった経験は配属後の仕事でもうひと踏ん張りするときに役立つことがあります。
その理由は、働き始めてから最初に辛いと感じる仕事が工場実習になることが多いからです。
具体的につらかったことは次の通り。
- 1日中の立ち仕事による身体的なつらさ
- 定時までなかなかゴールが見えにくい精神的なつらさ
あの大変だった工場実習を乗り切ったんだという経験が意外にも自信になります。
本当につらい時には、休む選択肢があることも忘れたくないね!
今後のキャリア選択に活かす
工場実習は同じような業務をミスなく繰り返していく仕事内容が多いです。
そんな業務にあなたはどう感じるでしょうか。
- 作業自体はそこまで嫌いじゃない
- 同じような作業を繰り返すのはムリ
工場実習はある意味で究極の同じ業務を繰り返す経験になるので、あなたにとっての仕事耐性に気づくチャンスになるはずです。
良い、悪いではなく、自分の好みの働き方を見つけるヒントにできると、今後の理想の働き方を選んでいく材料になります。
【職種別】配属後の業務とのつながり
工場実習で学べることはわかったけど、非技術系の業務につながりはあるの?
このように配属後の仕事にどんなふうに役立つのか、イメージがわかない方もいると思います。
私が工場実習を経験して数ヶ月の間、設計開発の配属先で働いた中で感じた、工場実習と配属後の業務の関わりについて考えてみました。
この内容を参考に、あなたならではの視点でも実習中に考えてみると視野が広がっていくと思います。
では代表的な職種の場合について、紹介していきます💡
営業
簡単に言うと営業は製品をお客様に売っていくポジションです。
製品を売るためには自社製品の良さや異なる機種を提案するなど、お客様にあった製品をおすすめできるだけの知識が必要になってきます。
またお客様向けだけでなく、市場ではこのような製品が人気があるという声を社内にフィードバックすることもあると思います。
あまりユーザーの声が届きにくい技術者に対しても、製品について知っていることで社内側への良い通訳者になれると思います。
だから技術系職種出身の営業の人もいるんだね!
実際にあなたが製品をつくる経験をすることで、自分がつくったことのある製品を買ってほしいという我が子を紹介するような熱意が購入に向けた最後の後押しになるかもです(笑)。
企画
企画はお客様のニーズの調査や製品の広告・宣伝などを行います。
これらの活動は商品の良さをお客様に知ってもらうことが大事なので、次のような内容を知っている必要があると思います。
- 扱う製品の知識や強みを理解すること
- 製品の特長をわかりやすく言語化する
製品の概要でも知っているのとそうでないのとでは、魅力のつまった宣伝ができなそうですよね。
ですので、企画のあなたはお客様に対して製品の良さを知ってもらう仕事があります。
そのため担当する製品の良さをまずはあなたが知っておくことが重要なのです。
研究
研究職は数年先に販売する新製品や新技術の開発などを行っています。
技術的な知識がいくらかあるし、早く配属先で働きたいよ
新しい技術の開発には現状の製品でできることを知っておく必要があります。
そのためにも組み立てられている最中の製品に、自らの手で部品取り付けなどを行うことで見えてくる視点があるはずです。
しかもそれは机上よりもイメージがしやすくなる場面が多いです。
工場実習を経験した後にも、基礎知識として製品の概要を深く理解する時間はあるはずです。
それが少し早めに製品に触れる機会が来たと思えば、あなたにとってプラスの経験になります。
設計
設計職は最初は部品のマイナーチェンジなどから新たな部品の設計や、部品同士の配置の検討などを行います。
ここでは製品の製造についての方法や順番を理解することが重要です。
その理由として、設計はあくまでPC上や紙面上での検討に過ぎないからです。
例えば製造の順番が理解できていないと、図面上では製品ができても実際にはつくれないというフィクションの世界で終わってしまいます。
ですので、部品を設計するためには製造の方法や順番を理解したり、そもそもの製品の構造を理解することが重要になります。
まとめ
この記事では「工場実習で学んだこと」を3つのポイントに沿って解説しました。
- 周囲と協力して働く初めての経験になる
- 繰り返しのオペレーションや新入社員としての新たな視点による、発見力が試せる
- 究極のルーティン化した仕事経験が今後のキャリア選択の気づきになる
メーカーの各職種では、共通して製品についての知識が必要になる
工場実習で学べることについてはわかったけど、そもそも工場実習で何をするのか知りたい!
という方は以下の記事で解説しています。
同じ工場実習の時間でもどう過ごすかはあなた次第です。
それなら、配属後に何を活かせるかを考えながら取り組むと有意義な実習になるはずです!
健闘を祈ります。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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