学費が安い大学院は国公立だけ⁈学費を自分でまかなう時の5ステップ

奨学金
大学生くん

大学院に進学して専門性を身に付けたいな。

でも大学院の学費は親に援助してもらえないし。

一人暮らしでも自分で学費を払っていけるのかな。

この記事ではこんな疑問に答えます。

この記事でわかること
  • 大学院修士課程の学費を自分でまかなう時の5ステップ【支出・収入を最適化】
  • 学費を自分でまかなっていた身近な人の事例を紹介【一人暮らし・実家暮らし】

こんにちはトウリです。
私は私大の大学院を経て、現在は電機メーカーのエンジニアとして働いています。

私も大学院の学費を自分で工面したいと考えていましたが、年間で100万以上にもなるお金を払うことを想像すると、何から手をつけていいかわかりませんよね

そこでこの記事では、『大学院修士課程の学費を自分でまかなう5ステップ』について、実際に活用した奨学金の経験や、身の回りの学費を自分で工面していた人の事例を交えて紹介していきます。

私自身は学費を納めるときは結局のところ親が援助してくれたのですが、その後に学費分を返していくために、模索してきた情報をお伝えできればと思います。

この記事をすべて読み終えると、学費を自分でまかなう時に考える手順がわかり、そのために必要な行動をとり始めることができます。

大学院修士課程の学費を自分でまかなう5ステップ

年間100万以上にもなることがある学費は、分割して考えるとリアル感が増して対策しやすいです。

「困難は分割せよ。」
という有名な言葉があるように、時には100万円を超えることもある学費も分割して考えると、より現実味が増して考えやすくなります。(誰の言葉かは忘れてしまいました、、)

そのため次の5ステップに分割して、一つ一つ考えていきましょう。

学費を自分でまかなうときに考えるべき5ステップ

  1. 大学院に払う学費【入学金+授業料-学費相殺型の給付奨学金】
  2. 大学院に通う際の生活費【違い:家賃や交通費】
  3. 自分で稼げる金額【TA・アルバイト等】
  4. 安定的に受け取れる金額【一括や毎月支払いの給付・貸与奨学金】
  5. 目的に応じた順番【貸与奨学金orアルバイト】

ステップ①大学院に払う学費

  • 学費を抑えたい⇒国公立の大学院
  • 学部時代の成績に自信がある⇒私立大学院でも国公立レベルの学費にできる

国公立大学院の学費【1年目は80万円台】

だいたい入学金、半期の授業料が25~30万程度で、1年で80万円台の学費で学ぶことができます。

国公立大学院への各費用東京大院東京都立大院
入学金282,000円282,000円(都民の場合:141,000円)
授業料/年535,800円520,800円
検定料他40,000円30,000円
出典:各大学サイトより

私立大学院の学費【専攻による】

私立大学院を受験して入学する人は、国公立に比べると少ないかもしれませんね。

私立出身で内部進学する場合は入学金20数万が免除になるところが多いですよ。

私立大学院では専攻によって授業料が大きく変わってきます。例として慶應義塾大学大学院の学費を見ていきます👀

文学研究科医学研究科理工学研究科メディアデザイン研究科経営管理研究科 Executive MBA
授業料/年970,000円1,360,000円1,050,000円1,920,000円3,500,000円
出典:慶応義塾大学2022年度学費より

なお授業料に加えて在籍基本料60,000円や、その他の費用が加わります。

私立大学院でも国公立大学院レベルの学費に【大学独自の給付奨学金】

学費相殺型の給付奨学金を受けられると、実質負担する学費を安くすることができます。

これには成績やテストのスコアなどの条件が必要で、内部進学者の方が制度の種類が多い印象があります

私大大学院に内部進学した私の場合、学費が年間120万円ほどでしたが、給付奨学金を年間70万円いただくことで、実質の学費を国公立レベルにすることもできました

詳しく知りたい方向け⇒給付奨学金獲得のコツ

ステップ②大学院に通う際の生活費

一人暮らしをするか実家から通うかによって、必要になる生活費も大きく変わってきます。

学費をなんとか払えても生活するための支出を考慮していないと、勉強どころではなくなりますよね。

通う大学院によって金額が大きく変わってくるのは、家賃と交通費が多くを占めると思います。

住むことになりそうなエリアの物件の相場を一度調べておくと、必要な生活費を概算しやすくなりますよ

大学生くん

住居のこだわりは置いておくとして、家賃が高い時はどうしよう。

大学院によっては学生寮に入れる可能性もあるので、調べたり寮を運営しているところに相談してみてはいかがでしょう。

低価格なのに加えて学生同士で交流を持てたりするメリットもあるので、検討してみる価値アリだと思います。

ステップ③自分で稼げる金額

TA、アルバイトなどで稼ぐ選択肢もあると思います。

このとき研究の忙しさをある程度分かっておくと、働ける時間を見積もりやすいです。

例えば研究室にコアタイムやゼミ形式の毎週の課題があったりすると、工夫して働く時間を作っていく必要があります。

TAについて詳しく知りたい方向け⇒TAのオススメ担当授業の選び方【ケース別】

ステップ④安定的に受け取れる金額

ステップ③では、研究や就活の予定が入ってきたときには稼げる金額がどうしても少なくなってしまいますよね。

どんなに忙しかったりしても、安定的にお金を受け取れる手段があると精神的にかなり楽です。

学費相殺型ではなく、お金を受け取ることができるタイプの給付奨学金や貸与奨学金を活用すると、毎月いくらかのお金を受け取ることができます

これは条件させ満たしていれば、忙しさや自分の体調に関わらず安定してお金を受け取ることができます。

しかし貸与型の奨学金は、いずれ返さなくてはいけないお金ということを頭に入れて活用する必要があります

ステップ⑤目的に応じた順番

貸与奨学金を借りて勉強に集中するか、アルバイトと研究を両立して貸与奨学金を借りないといった選択肢があると思います。

どちらもメリットデメリットがあるので、大学院在籍中もしくは修士課程修了後の人生プランやお金との付き合い方に基づいて選ぶことをおすすめします。

選択肢メリットデメリット
貸与奨学金を借りてアルバイト量を減らす/なくす・勉強に多くの時間を使える・大学院修了後には返還する必要あり
貸与奨学金を借りない代わりにアルバイト量を増やす・返還するお金がない・研究とアルバイトの両立で工夫する必要あり

私の場合は欲張って第一種奨学金(利子なしの貸与奨学金)を借りつつアルバイトもある程度がんばる生活を選びました。

第一種奨学金を借りる場合、研究業績によっては返還免除制度があるので、「研究を頑張りたい!」と思う人はチャレンジしてみるのをおすすめします。

理由は返還免除者になれなくても、返還するお金は利子がなく頑張ったことで得られる知識は自分に残るからです。

詳しく知りたい人向け⇒奨学金返還免除に必要な業績とは

よくありそうな質問

  • 貯金はいつまでにどれくらいあればいい?
  • 途中でお金が厳しくなったらどうすればいい?

貯金はいつまでにどれくらいあればいい?

  • 入学金→学部時代に30万円
  • 学費→大学院入学後の4月には半期の学費振込分

大学院を受験した場合はおそらく入学金の支払いが、年明けから入学前の3月にかけてあるかと思います。
(ここは不確かなので、詳しくは入学案内を確認してください。)

そのため30万円程度は少なくとも学部生の時に用意しておく必要があります。

また基本的に4月から5月にかけて半期分の学費の支払いがあります。

そのため春休み明けまでには半年分の学費を用意しておく必要がありますね。

第一種奨学金を利用している人は、7月頃に振り込みが開始されるので注意が必要です。

途中でお金が厳しくなったらどうすればいい?

不足しそうなお金を概算して、難しそうなら学費免除制度を調べるor大学に相談してみる

まずは節約や働いてまかなえる程度の額なのかをまず把握しましょう。

自分で働いてカバーするのが無理そうであれば、早めに家計が厳しい人向けの学費免除制度を調べてみてください。

またある程度調べた上で学生課に相談すると助けになる話が聞けるかもしれませんよ。

学費を自分でやりくりしていた人の事例紹介

研究とアルバイトの両立→本人がいないときにも研究が進むような仕組みづくりが重要!

一人暮らしの場合

Aさんの場合
  1. 給付奨学金を活用して学費負担額3/4程度(私大院に内部進学)
  2. 一人暮らしで家賃7万前後
  3. 第一種奨学金を月8.8万受け取り(のちに半額免除)
  4. 夜勤のアルバイト+TAで月8-10万程度(年間約100万程度)

Aさんの研究スタイルは、大学院生になってから、学部生に実験を進めてもらいながら協力していく形をとっていて、お昼前後から夜8,9時頃まで研究をしていました。

大学生くん

それって、学部生にまかせっきりだっただけじゃないの?

同じような研究を進めるチームであれば、それも方法の一つですし学部生にもメリットはあります。

たとえば自分で作業をするようになることで機器への理解が深まったり、主体的に研究を進める中で考察を深めていく訓練につながると思います。

実家暮らしの場合

Bさんの場合
  1. 給付奨学金を活用して学費負担額1/2弱程度(私大院に内部進学)
  2. 実家暮らしで交通費が月1.5-2万
  3. 第一種奨学金を月8.8万受け取り(のちに半額免除)
  4. 早朝のアルバイト+TAで月10万程度(年間約130万程度)

Bさんの研究のスタイルは、夜に帰る前にコンピューターシミュレーションの計算を開始して、次に研究室に来たときに結果を確認するといった形で進めていました。

ただかなりストイックな人だったので、早朝のアルバイトもかなりの頻度で入っており、月10万程度のアルバイトと研究の両立を再現するのは正直難しいと思います。

しかし二人のケースで共通するのは、自分が研究室にいない時間にもうまく研究が進むような仕組みをつくってアルバイトと両立していたことはいえますね!

まとめ:必要な学費は収入と支出を分割してそれぞれ対策しよう

記事の内容を振り返っていきます。

この記事のまとめ
  • 私立大学院でも学費相殺型の給付奨学金で国公立並の学費にできる
  • 学部時代には入学金30万円程度、入学後4月には半期の授業料を最低限貯金しておく
  • 研究とアルバイトの両立には、自分がいなくても進捗が進む仕組みづくりを意識する

最後までご覧いただきありがとうございました!

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